第80回日本食道学会学術集会に参加しました。

 2026年6月25日・26日に福島県郡山市で開催された第80回日本食道学会学術集会に参加しました。後藤先生と私は評議員として、前日の24日から福島へ向かいました。
 24日は台風の影響により、搭乗した便が1時間以上遅延しました。早朝に徳島阿波おどり空港を出発したものの、東京に到着した頃にはすでに疲労困憊でした。その後、羽田空港から東北新幹線「やまびこ」に乗り換え、ようやく郡山へ到着しました。
 会場に着いた頃には評議員会がすでに始まっており、少し慌ただしいスタートとなりました。しかし、その後のプレナリーセッションでは、日本の食道外科が今後進むべき方向性について大変示唆に富む講演を聴くことができ、私たちにとっても今後の目標を再確認する貴重な機会となりました。

 また、日本食道学会のマスコットキャラクターを決定する企画も行われ、最終選考に残った6作品による投票が実施されました。今回はその6つのキャラクターも掲載していますので、皆さんならどのキャラクターを選びますか?

 学会初日には、午後から後藤先生が主題演題「術後補助化学療法」のセッションで発表されました。食道癌に対する術後補助化学療法については、現時点でも十分なエビデンスが確立されているとは言えません。そのような中で、多施設が協力してエビデンスを構築し、患者さんにとってより良い治療を確立していくことの重要性を改めて実感しました。

 そして、初日の夜には8年ぶりの全体懇親会が開催されました。他大学の先生方との交流を図ろうと、徳島大学からも全員で参加しました。マスコットキャラクターの投票結果発表や食道王クイズ選手権(S-1)も開催され、大変盛り上がりました。たくさんの先生方と楽しい話をすることができました。ちなみにマスコットキャラクターは「しょくどん」に決定しました。

 学会2日目には、徳島大学から多数の演題が発表されました。私も午前中のセッションで、当教室が以前より力を入れて取り組んできた縦隔鏡下食道切除術について発表しました。主題関連セッションでは、各施設のさまざまな縦隔鏡手術の工夫について活発な討論が行われ、多くのことを学ぶことができました。また、当科で新たに導入した両側頸部アプローチについても紹介し、多くの先生方から関心を寄せていただきました。

 さらに、松井栞先生も発表され、指導医としてその成長を大変頼もしく感じました。座長の先生からも非常に興味深いとのコメントをいただき、温かいご講評を頂戴しました。また、同門の古北先生、松岡先生、西野先生、さらに消化器内科の桑山先生も発表され、徳島大学の食道診療・研究のレベルの高さを全国に示すことができた学会であったと感じています。

 今回の学会を通じて、多くの新しい知見や刺激を得ることができました。今後も徳島大学食道外科グループが四国の食道診療を牽引できるよう、診療・研究・教育に一層励んでいきたいと思います。
 最後になりましたが、学会出張中に病棟業務などを支えてくださった医局員の先生方に、心より感謝申し上げます。ありがとうございました。
 今回得られた知見を日々の診療や研究に還元し、より良い食道癌診療につなげられるよう、今後も教室一丸となって努力してまいります。

井上聖也

 

 

  【発表演題】

   《主題関連》当科における食道癌術後補助化学療法の適応とNivolumabの治療成績
    後藤正和,井上聖也,遠藤鋭人,阿部祐也,松井 栞,辻 彩花,竹内大平,宮本直輝,三崎万理子,滝沢宏光

   《主題関連》当院における両側頸部アプローチ縦隔鏡下食道切除術の現状と有用性
    井上聖也,後藤正和,遠藤鋭人,阿部祐也,松井 栞,辻 彩花,竹内大平,三崎万理子,河北直也,滝沢宏光

   《一般演題》縦隔鏡を併用し安全に切除し得た下咽頭癌と食道癌の同時性重複癌の1例
    松井 栞,井上聖也,後藤正和,遠藤鋭人,阿部祐也,辻 彩花,藤本啓介,竹内大平,三崎万理子,滝沢宏光

2026.06.29