第32回徳島NST研究会に参加して

 10月18日(土)、蔵本キャンパス内の大塚講堂にて「第32回徳島NST研究会」が開催されました。NST研究会は、栄養管理や栄養療法に関する研究会で、医師、看護師、管理栄養士、リハビリスタッフなど、さまざまな職種の方々が参加されています。
 今回、食道外科はNSTと深く関わっており、日々の診療でも多くの支援をいただいていることから、後藤先生とともに参加しました。一般演題では5題の発表があり、さまざまな臨床場面における栄養管理について学ぶことができました。
 後藤先生は「高齢食道癌患者の術後合併症のリスク因子と栄養指標」についてご発表されました。高侵襲な食道癌手術に関する内容で、会場の関心も高く、活発な質疑応答が行われました。
 続いて、教育講演では私が「栄養を重視した食道癌周術期管理のいま」という演題で発表させていただきました。チーム医療の中でも栄養管理の進歩が術後死亡率の低下や合併症の減少に寄与していること、さらに最新のロボット支援手術や現在取り組んでいるシンバイオティクスについても紹介しました。
 特別講演では、虹の橋病院内科の高川由利子先生より「人生100年時代を支えるフレイル予防」についてご講演がありました。慢性的な低栄養や筋力低下への対応について、非常に重要な知見を得ることができました。
 今回の研究会は、栄養に関する理解を深める大変有意義な機会となりました。日々の診療に直結する分野であり、今後も積極的にこうした研究会に参加し、知識を深めていきたいと思います。

井上聖也

2025.10.20