京都大学医学部附属病院で、生体肺移植手術を見学してきました。

2022年9月20日から22日まで、京都大学医学部附属病院へ見学に行ってきました。「過去最強級」と謳われた台風14号のため移動スケジュールの変更はありましたが、生体肺移植は予定通りに見学することができました。

京都大学の先生方はみな優しく、助教の先生方を中心に様々なレクチャーをして下さいました。また、トロント大学に留学されていた大角先生が、滝沢教授をはじめ当科の先輩方と一緒に研究されていたことを話しかけて下さり、リラックスすることができました。

ドナー手術では肺動脈形成(心膜パッチ)、レシピエント手術では肺動脈・肺静脈・気管支吻合を実際に目の当たりにして、多くの示唆を得ました。また、ドナー肺を保存液で灌流することでドナー血がwash outされ、鮮紅色の肺が真っ白になる様は不思議な感覚でした。レシピエントへの移植後、再灌流された肺が「血の気」を取り戻す様子は、手術の成功を感じさせました。さらにレシピエント手術の後半では、何と手洗いをさせて頂き、伊達教授の血管吻合を間近で拝見することができました!一生の思い出です。

何よりも京都大学肺移植チームの熱い情熱を目の当たりにして、私自身の日常診療に対するモチベーションがさらに高まるのを感じました。自身が携わる肺癌診療では、気管支形成、肺動脈形成などは数こそ少ないですが、避けては通れない手技です。来たるその時に備えて、知識・技術を積み重ねて精進します。

最後になりましたが、貴重な機会を与えて下さった滝沢教授、留守中病棟業務を分担して下さったスタッフの皆様に感謝申し上げます。ありがとうございました。

住友弘幸

京都大学医学部付属病院呼吸器外科 教授 伊達洋至先生(左)
当科 住友弘幸先生(右)

2022.09.26