第72回日本胸部外科学会定期学術集会に参加しました。

第72回日本胸部外科学会定期学術集会に参加しました。

 2019年10月30日~11月2日に国立京都国際会館で開催された第72回日本胸部外科学会定期学術集会に参加しました。

 今回の会長は京都大学呼吸器外科の伊達洋至先生ですが、食道部門の部門会長を当科 丹黒 章教授が務められているということもあり、普段よりやや気合を入れて参加してまいりました。当科からは滝沢宏光先生、吉田光輝先生、吉田卓弘先生も参加されています。胸部外科学会では毎年のことですが、食道外科関連のセッションは縦一列で朝から晩までずっと続いていくプログラムですので、会場を移動することなく、延々と食道関連の内容に漬かっていることができます。そのため、日本中の著名な食道外科医が一部屋に終結し、延々と熱い討論が繰り広げられます。

 今回わたくしはビデオシンポジウム「食道癌に対する胸腔鏡手術と縦隔鏡手術」というセッションに採択され、当科で積極的に行っている縦隔鏡下食道癌根治術における縦隔リンパ節郭清の工夫についての発表をさせていただきました。同セッションは、東京大学の瀬戸泰之先生と慶応義塾大学の北川雄光先生が座長を務められ、基調講演として、浜松医大の竹内裕也先生、佐賀大学の能城浩和先生が講演された後、京都府立医大の塩崎 敦先生、東京医科歯科大の東海林裕先生、大阪大学の田中晃司先生と著名な先生方の講演ののちに最後にわたくしの発表という流れでした。超有名人な先生方ばかりで、緊張を強いられる場面でしたが、このような大きな舞台での発表にも慣れてきたのか、さほど緊張せずに乗り切れました。ゆっくり話したつもりでしたが、1分以上残して終了してしまいました。このようなセッションでは、縦隔鏡手術を積極的に行っている施設が発表の常連となってしまっており、さらに縦隔鏡手術を全国的に普及していくために、綺麗なビデオといい成績を発表しつづけなければ、と思いました。発表後、丹黒先生、吉田先生とともにシアトルの著名な先生(Donald E Low先生)と一緒に写真を撮っていただきました。

 今回の経験を活かし、今後も、さらなる飛躍を目指して、日々精進したいと思います。最後になりましたが、出張中、病棟をお守りくださった病棟スタッフの先生方、貴重な機会を与えてくださった丹黒先生に感謝いたします。

                         文責 西野豪志(平成16年卒)

 

 【発表演題】
  《Postgraduate Course》食道外科コース
    座長 丹黒 章

  《一般口演22》実験・基礎研究
    座長 近藤和也

  《特別企画》
   開胸手術から胸腔鏡下食道切除術、NCDデータによる低侵襲性の検証、根治を目指す縦郭鏡下手術とロボティック
   サージェリー、術前化学療法そしてEarly Recovery After Surgeryなど
    丹黒 章

  《ビデオシンポジウム》
   縦隔鏡下食道癌根治術における最適な縦隔リンパ節郭清とは
    西野豪志,井上聖也,後藤正和,吉田卓弘,丹黒 章

  《パネルディスカッション》
   隣接臓器浸潤を伴う局所進行食道癌に対する集学的治療Oncological Emergencyへの対応と食道バイパス手術併用に
   よるQOLの評価
    吉田卓弘,西野豪志,井上聖也,後藤正和,高嶋美佳,鳥羽博明,滝沢宏光,丹黒 章

  《一般口演》
   上皮内癌、微小浸潤癌の三次元画像解析
    吉田光輝,小川博久,湯浅将生,鈴木恵美,宮本直輝,高嶋美佳,松本大資,河北直也,坪井光弘,鳥羽博明,
    川上行奎,滝沢宏光,近藤和也,丹黒 章

  《クリニカルビデオセッション》
   胸腔シミュレータと3D臓器モデルを用いたロボット支援胸腔鏡下肺葉切除の術前トレーニング 
    滝沢宏光,鳥羽博明,松本大資,竹原恵美,宮本直輝,高嶋美佳,河北直也,坪井光弘,吉田光輝,川上行奎, 
    近藤和也,丹黒 章

  《一般演題》
   当院で治療された急性膿胸についての臨床的検討 
    川上行奎,中尾寿宏,居村 暁,吉田金広,住友正幸

2019.11.07