第73回手術手技研究会に参加しました。

 

 2019年5月24日~25日に一橋講堂で開催された第73回手術手技研究会に参加しました。今回は上尾中央総合病院外科の若林剛先生が当番世話人を務められ、「奥義の伝承―良い手術は確かな技術から―」というテーマで開催されました。当科からは丹黒教授とわたくしが参加しました。

 わたくしの発表は、食道切除のセッションで、「縦隔鏡下食道癌根治術における縦隔鏡操作と経裂孔操作の連携による縦隔リンパ節郭清の工夫」という演題で、座長は当科丹黒教授が務められました。昨年、縦隔鏡下食道癌根治術が保険収載され、新たな手術法として日本中に広まりつつありますが、これまでの術式とはアプローチが大きく異なるためいまだその手術法は、発展途上にあると思います。縦隔鏡手術のパイオニアである丹黒教授のもと、徳島大学ではより安全で確実な縦隔操作を確立するべく、さまざまな取り組みを行っております。その取り組みの一つである、縦隔鏡操作と経裂孔操作の同時進行と、縦隔内でのそれぞれの連携操作、縦隔リンパ節郭清の定型化という内容で発表させていただきました。発表後、学会会長である虎の門病院の宇田川晴司先生から、気管支下リンパ節郭清の手技に関するご質問をいただき、大変光栄でした。

 手術手技研究会は、その名の通り、手術手技に特化した研究会で、各方面のパイオニアが全国から集結する研究会であり、毎回非常に勉強になります。今回の研究会も非常に有意義なものになりました。来年もぜひ参加できるよう新たな手術手技の開発、発展に尽力していきたいと思います。最後になりましたが、今回の研究会参加中、病棟をお守りくださった先生方、そして、このような貴重な機会を与えていただいた丹黒教授に感謝いたします。

                                  西野 豪志

 

   【発表演題】

     《DP-06》食道
        司会 丹黒 章

      縦隔鏡下食道癌根治術における縦隔鏡操作と経裂孔操作の連携による縦隔リンパ節郭清の工夫
        西野豪志,吉田卓弘,井上聖也,後藤正和,丹黒 章

2019.07.16