教授挨拶

教授挨拶

われわれが目指すもの
われわれの目指すものは、病に苦しむ患者さんに安心を与える医療です。
日々の鍛錬により身につけた先進医療で目の前にいる患者さんを治すだけでなく、未来の患者さんを幸せにするために、基礎教室や他学部と協働した学際的基礎研究により病気のメカニズムを解明し、産学連携研究によるトランスレーショナルリサーチを推し進めることで、明日の医療を変えていく努力を続けています。
「人を幸せにしたい」という熱い思いとやさしさを持つ医師を、心を込めて育てます。
教室の歴史
昭和29(1954)年11月に高橋喜久雄先生が九州大学から初代教授として赴任され、わが第二外科学教室がスタートしました。本年が教室の開講64周年にあたります。毎年、11月末か12月初めに開講記念会を開催し、同門が集って往時を偲んでいます。高橋教授は昭和30年台に呼吸器外科の主流であった肺結核手術の権威でした。昭和40(1965)年10月19、20日徳島市文化センターで第18回日本胸部外科学会の会長を任ぜられましたが、病に斃れ、第一外科の田北周平教授が、教室の矢毛石陽三助教授(九州大学第二外科出身)とともに代行をされました。高橋先生はその年に急逝されました。この第18回胸部外科学会会期中に現在の日本食道学会の前身である第1回食道疾患研究会が眉山ホテルで開催されました。食道外科を志した自分にとっては運命的なものを感じています。
第二代目教授として同じく九州大学第二外科出身の井上權治教授が愛知県がんセンターより赴任されました。井上先生は肺癌が専門で昭和53年には日本肺癌学会を徳島で主催されました。先生はとても優しく、紳士的で学生にも患者さんにも非常に人気があり、教室は大きく発展します。先生は乳癌診療にも力を入れられ、乳癌検診事業を全国に先駆けてスタートし、乳癌検診では徳島大学が全国の中心的役割を果たすことになります。教室出身の森本忠興名誉教授が現在のNPO法人日本乳がん検診精度管理中央機構の初代理事長として日本の乳がん検診事業の精度管理に関する礎を築かれました。井上教授が昭和59年に退官され、大阪大学から門田康正教授が赴任されました。門田先生も肺癌を専門にされ、平成12年に日本呼吸器外科学会を開催されました。先生は重症筋無力症の外科治療についても研究され、神秘の臓器である胸腺が教室の大きな仕事のひとつとなりました。平成16年12月第四代教授として27期の丹黒 章が山口大学医学部第二外科から赴任いたしました。赴任後14年になりますが、教室の名称も病態制御外科から胸部・内分泌・腫瘍外科に変わり、第二外科同門会は親睦会である開講記念会に改称し、心臓血管外科、消化器・移植外科教室とともに『徳島大学外科同門会』が設立され、将来の外科を担う人材を育成しています。
教室の研究
研究対象臓器は主に呼吸器、胸腺、乳腺、食道です。呼吸器グループの研究内容は肺癌や胸腺がんの発がんメカニズム、肺再生、センチネルリンパ節理論に基づいたリンパ節転移メカニズムの解明、最近ではiPS細胞を用いた肺再生の研究にも取り組んでいます。食道グループは食道がんの予後予測、術前治療の効果予測因子に関する研究のほか、縦隔リンパネットワークの研究、より低侵襲な食道がん根治手術の開発を行っています。乳腺グループは、CTLGによる転移診断、針生検によるサブタイプ診断の開発、トリプルネガティブ乳がんのがん関連遺伝子の解明、より強力で副作用の少ない術前化学治療の開発などに取り組んでいます。トロント大学胸部外科のMingyao Liu先生の研究室と継続した連携を行うなど、基礎教室や他学部との交流による学際的研究や企業とコラボレートした産学協同研究によるトランスレーショナルリサーチにより明日の医療を変えていく努力を続けています。
教室の関連施設
教室の関連施設は徳島県内、四国4県だけでなく、九州や沖縄、埼玉まで全国に広がり、多くの病院で教室出身者が病院長、副病院長として活躍しています。医療法人社団協友会 彩の国東大宮メディカルセンター(埼玉県:梅本 淳副病院長25期)、ブレストピア宮崎病院(宮崎県:駒木幹正理事24期)、社会医療法人仁愛会浦添総合病院(沖縄県:福本泰三病院長34期)、高知医療センター、日本赤十字社高知赤十字病院(浜口伸正病院長22期)、独立行政法人国立病院機構高知病院(先山正二副病院長)、土佐市民病院、JA高知病院(谷木利勝JA高知厚生連代表理事理事長兼JA高知病院院長21期)、四万十市民病院、高松赤十字病院、独立行政法人国立病院機構四国こどもとおとなの医療センター、愛媛県立新居浜病院、公立学校共済組合四国中央病院、高松赤十字病院、独立行政法人国立病院機構東徳島医療センター(木村 秀病院長24期)、徳島県立中央病院、徳島市民病院、徳島赤十字病院、阿南中央病院、町立半田病院、徳島県立三好病院(住友正幸病院長27期)

教授略歴

学歴
昭和49年3月 山口県立宇部高等学校卒業
昭和56年3月 徳島大学医学部卒業
昭和62年3月 山口大学医学部大学院博士課程修了(医学博士)
職歴
昭和56年5月 山口大学医学部附属病院 医員
昭和61年12月 山口大学医学部 助手
平成元年5月 University of Arkansas for Medical Sciences Visiting Assistant Professor
平成3年5月 山口大学医学部 助手
平成8年10月 山口大学医学部 講師
平成10年3月 山口大学医学部消化器腫瘍外科 助教授
平成16年12月 徳島大学大学院ヘルスバイオサイエンス研究部 教授
平成23年4月 徳島大学医学部 医学科長(平成25年3月まで併任)
平成24年4月 徳島大学病院 副病院長(平成27年3月まで併任)
平成25年4月 徳島大学医学部 医学部長補佐(平成29年3月まで併任)
平成29年4月 徳島大学医学部長(併任)
国立大学医学部長病院長会議研常置委員
研究倫理委員会委員長
平成30年4月 全国医学部長病院長会議理事
現在に至る
所属学会
  • 日本外科学会(代議員、定款委員)
  • 日本消化器外科学会(NCDデータベース委員)
  • 日本胸部外科学会(理事、評議員、COI委員長、編集委員、倫理安全管理委員、広報副委員長)
  • 日本食道学会(副会長、評議員、専門医制度委員、資格認定委員、ガイドライン評価委員長)
  • 日本癌治療学会(代議員、IJCO編集委員)
  • 日本臨床外科医学会(評議員)
  • 日本内視鏡外科学会(評議員)
  • 日本乳癌学会(評議員・特命理事、専門医制度副委員長、倫理委員)
  • 日本乳癌検診学会(理事・評議員・総務委員長)
  • 日本外科系連合学会(評議員、資格認定委員等)
  • 日本甲状腺外科学会(評議員)
  • 日本乳房オンコプラスティックサージャリー学会(理事・評議員)
  • 日本バイオセラピィ学会(評議員)
  • 日本がん検診・診断学会(評議員)
  • 日本高齢消化器病学会(理事、評議員)
  • The International Society for Diseases of the Esophagus (active member)
  • American Society of Clinical Oncology (active member)