われわれの目指す医療は根治性のある低侵襲手術の開発です。
全ては日常の診療から始まります。真心を込めた診断、親身になった治療選択、思いやりと技術を駆使した最先端医療を提供し、愛情のこもった術後管理により、より低侵襲で安心できる医療を提供したいと思っております。1983年にイタリアとアメリカから発表された乳房温存手術と1987年フランスで行われた腹腔鏡下胆嚢摘除術は外科手術の流れを大きく変えることになりました。100年間にわたり行われてきた患者様が「耐える手術」がより「負担の少ない手術」で済む様になったのです。しかし、癌に関しては、負担の少ない手術は癌細胞の取り残しによる再発頻度が増える可能性があります。
私たちは内視鏡手術のメリットを最大限に生かし乳房温存手術における鏡視下郭清術(高度先進医療)や今までの食道癌手術の常識を覆す、縦隔鏡下食道切除術(体腔鏡下食道切除術として保険収載済み)、また、画期的なCTによるセンチネルリンパ節同定法を開発してきました。最近では、乳房温存手術が局所麻酔下に終わる鏡視下センチネルリンパ節生検術を開発し、実際に日常診療として実践しています。
呼吸器外科では微小腫瘤性病変に対するCTガイド下気管支鏡コイルマーキング、レーザーを使って癌だけを標的とするフォトダイナミックテラピーなどの高度先進医療を行っています。また、肺癌におけるより感度のよいセンチネルリンパ節ナビゲーションシステムの構築も目指しています。消化器・移植外科も島田光生診療科長指導の下、70%の手術は鏡視下で行っています。これら最先端で患者さんに優しくしかも安心できる治療を推進すると共に、基礎教室や他学部との交流による学際的研究や企業とコラボレートした産学協同研究によるトランスレーショナルリサーチにより明日の医療を変えていく努力を続けています。