<手術術式>
 1)甲状腺切除術
原則として鎖骨上で皮膚割線に沿って襟状切開。最近、小腫瘤に対しては内視鏡手術がある。広頚筋を切開し、胸骨舌骨筋・胸骨甲状筋(前頚筋郡)をやや切開や圧排して甲状腺に達する。全摘・亜全摘・葉切除・部分切開・核出等がある。
2)保存的頚部郭清術
根治的頚部郭清術と異なり、胸鎖乳突筋・内頚動脈・迷走神経・副神経・交感神経を温存し・リンパ節を郭清する方法である。

 <手術合併症>
 ⅰ)気道閉塞
出血、両側反回神経麻痺、テタニー等で声門が閉じる。挿管・気管切開、Ca補給が必要になることがある。
ⅱ)反回神経麻痺
・一側・・・嗄声(切除していれば一生続く)・誤嚥(練習により回復)
・両側・・・気道狭窄
ⅲ)上喉頭神経外枝麻痺(上甲状腺に接して走行)
カラオケで高い声・大きな声で歌えない、長時間話すと疲れる。
ⅳ)副甲状腺機能低下症(低Ca血症)
テタニー:口唇・手指のしびれ感があり、ひどくなると痙攣・呼吸困難・意識障害あり。
ⅴ)甲状腺機能低下症
全摘後等に起こる。甲状腺ホルモン補充療法が必須。
ⅵ)その他
交感神経麻痺(Horner症候群)、横隔神経麻痺、副神経麻痺(僧防筋)、迷走神経麻痺